2020年。この年は、世の中のあらゆる価値観が変わったターニングポイントとして後の歴史に記されることだろう。その引き金は言わずもがなのコロナショック。今を変えずに波に飲み込まれるか?正念場を機会と捉え変革に踏み出すか?もちろんオーヴァル・グループは後者を選択する。理系で元公務員という異色の経歴を持つ高木も同様だ。「もともと安定や既定路線ではなく、未知のことや刺激的な方にフラフラと足が向く性分なんです」。そう屈託のない笑顔で語る彼女は、今やグループ変革期の命運を握るキーマンの一人に成長している。コロナ渦前、つまり高木が入社した2019年当時、オーヴァル・グループにおいても売上は最大目標であった。しかし2020年、指標としての利益の重要度は格段に増している。「今は主にB to C領域の飲食部門を担当しています。売上から利益へのシフトチェンジの中、せっかくの逆境ですから(笑)、もがいて楽しんで、どんな時でも利益が出せる強靭な会社にしなきゃと思っています。まずは一店舗、一施設を強くすること。その勝ち筋をつくる武器として、さまざまなデータ収集、分析、提供、検証を行っています」。